53冊目 外資系コンサルの知的生産術~プロだけが知る「99の心得」~(山口 周)
Q;本とかで学んだことを上手に活かすにはどうすればいいの?
A;知的生産術の正しいやり方が大事です
本とかで学んだことを上手に活かすにはどうすればいいの?。この本はそんな疑問を持つ人におすすめの一冊です。
本を読んで「なるほど!」と思っても、実際それを仕事や日常生活に活かせていないなーと感じている方が多いのではないでしょうか?この本は学んだことを活かす知的生産術(インプット、プロセッシング、アウトプット)の方法を教えてくれます。学んだことを活かすためには、「どのように情報収集するか」「どのようにその情報を処理するか」「どのようにその情報を伝えるか」。知的生産の正しいやり方が大事なんです。
本書のポイントは
知的生産術【戦略、インプット(情報収集)、プロセッシング(情報処理)、アウトプット、ストック】の正しいやり方
です。
本書には99個の心得が書かれていますが、抜粋してご紹介していきます。
3ポイント(今日は5ポイント)
1. 戦略
インプット(情報収集)の前に戦略を立てましょう。戦略がないと、やみくもに情報収集することになってしまい、余計な労力を使ってしまいます。
戦略を立てるときは方向性、ターゲット、リソース、コントロールの4つを意識しましょう。
方向性
情報収集には「広く」調べるのか「深く」調べるのか2種類の方向性があります。
「広く」調べる;まだ気づいてない問題を明らかにする。
「深く」調べる;明らかになっている問題の原因を明らかにする。
今回の情報収集は「広さ」で勝負するのか、「深さ」で勝負するのかまず整理しましょう。
ターゲット
誰が何を知りたがっているのか整理しましょう。
リソース
どれだけの時間と人手とお金が使えるのか整理しましょう
コントロール
ターゲットとリソースが把握できたら、ターゲットとリソースのギャップを確認し、コントロールすることが必要です。
たとえば、求められている品質(ターゲット)に対して時間(リソース)が十分でないとか。。。
このギャップは時間が経てば経つほど埋めにくくなります。早めにコントロールしましょう。
2. インプット(情報収集)
戦略が決まったら、インプット(情報収集)のスタートです。インプットは次の3つを意識しましょう。
明確な質問を用意する。
たとえば、ある製品に関する市場を知りたければ、
どの程度の市場規模があるのか?
市場は拡大傾向か?縮小傾向か?
どういったユーザーがいるのか?
といった感じで、明確な質問を用意します。
明確な質問があるとインプットの目標設定や進捗具合が明確になります。
考えすぎずに動く
情報収集の成否は集められる情報の質と量で決まります。
質と量を得るにはとにかく情報収集のために動くこと。「運動量」が大事です。
あまり、考えすぎず「まずはやってみる」「まずは聞いてみる」といったスタンスで、考えすぎず動きましょう。
その分野の本を5冊読む
余程の専門分野でない限り3~5冊程度の主要書籍、解説書を目を通しておけば、ほぼ十分な情報量が得られます。
情報が少ない場合、そもそも理解ができません。一方で情報量が多すぎる場合、理解度が十分に達した後に、さらにインプットすることになり、あまり効果的ではありません。
3~5冊がちょうどいい情報量なのです。
3. プロセッシング(情報処理)
得られた情報を整理しまとめる作業。それがプロセシングです。プロセッシングは次の3つを意識しましょう。
立場を明確にする。
「自分はこう思う」といった立場を明確にしましょう。
立場が不明確のまま知的生産を行っていると単なる評論家になってしまいます。知的生産は本来、次の行動を明らかにする指標を作るための。立場が不明瞭のままでは、指標も不明瞭なままになってしまいクオリティーが下がってしまいます。
情報が不十分な初期の段階から立場を明確にし、情報が更新されるごとに立場も更新していきましょう。
答えは探さず来させる
インプットの時に準備した質問に対してなかなか良い答えが出ないときがあります。
そんな時は無理やり答えを出すのではなく、インプットの再検証をしましょう。
答えが出ないときはインプットの質か量が不十分なときです。インプットが正しく行われていれば自然と答えが見えてきます。
なぜ、もしを多用する。
ある物事に対して「なぜ~なのか?」と質問するとその物事のメカニズムを深く掘り下げることができます。
そして、「もし~だったら?」と質問することで新たなメカニズムを検証することができます。
「なぜ」、「もし」この二つの質問はあなたの思考レベルを深く掘り下げてくれます。
4. アウトプット
アウトプットの情報は少なめに
あなたがアウトプットした情報はそれを聞いた人のインプットとなります。そして、その人はインプット→プロセッシング→アウトプット(ストック)という新たな知的生産活動を行います。
そのため、あなたのアウトプットの情報が少ないほど、次の人のプロセッシングの負担を下げ、より効率的な知的生産活動のサイクルを回すことができます。
What, Why, Howの3点セット
Whatは「やるべきこと」、Whyは「その理由」、Howは「具体的なやり方」を意味しています。この中のどれが欠けたとしても、知的生産物は不完全なものになってしまいます。
共感>納得>説得
知的生産活動で得られた知的生産物はそれをアウトプットした相手が次の行動を起こしやすくするためのものです。
そして、アウトプットした相手が最も次の行動におこしやすい状態とは、アウトプットに対して共感したときです。その次は納得したとき、そしてその次は説得されたとき。
目指すは共感です。共感してもらえるよう、アウトプットしましょう!
5. ストック
ストックした知識はより質の高い知的生産活動につながります。そして、洞察力の向上、常識の見直し、創造性の向上の効果も得られます。ストックは次の3つを意識しましょう。
定番の本を読む
ハズレの本をいくら読んでも、インプットもアウトプットもはずれのままです。ハズレの本を選ばないためにもまずはベストセラーや名著といった定番の本を読みましょう。ある分野の定番の本を3~5冊読めば、ある程度の基礎知識は確立できます。
読みたい本を読む
また、あまり興味がない本を読んでも知識は定着しません。自分が興味を持った本を読みましょう。その方が効率的です。そして、自分好みの本を読むことが、他の人との知識の差別化にもつながります。
ストックする14の分野
ストックする分野は個人の人生設計によって大きく変わりますが、あえて言うなら、次の分野の知識はストックしておいてもいいかもしれません。
経営 戦略/ マーケティング/ 財務・会計/ 組織/ リーダーシップ/ 意思 決定/ 経営 全般/ 経済学/ 心理学/ 歴史/ 哲学/ 宗教/ 自然科学/ 芸術
各分野3~5冊程度、定番のの興味を持った本を読めば、一般的な知的生産に十分なレベルのストックは構築できます。
ただし、知的生産において大事なのは他の人とは違う差別化です。14の分野にとらわれず、自分の人生設計に適した本を読みましょう。
アクションプラン
この本から学び今後に生かそうと思う私のアクションプランですが、
14の分野のストック
です。
各分野5冊ずつ、気になる本を読んでいきます!
まとめ
1ポイント 知的生産術【戦略、インプット(情報収集)、プロセッシング(情報処理)、アウトプット、ストック】の正しいやり方 |
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リンク
■3ポイント(今日は5ポイント)
1. 戦略
2. インプット
3. プロセッシング
4. アウトプット
5. ストック
■著者
山口 周
■更新日
2020.06.01
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